かわうそまんのひとりごと

ゆっくりのんびりていねいに。

【読書記録】満願(米澤穂信)

心がざわざわする外れなしの短編集。

どの物語も起こり得ても全く不思議ではない状況下で

自らのエゴだったり欲望だったり願いだったりを満たそうとする

人間らしさが描かれていた。

命を奪ったり傷つけたりの根本には

そういう心理が根ざしているのだろうなと思い知らされた。

表題作の「満願」も良かったが、それ以上に「万灯」、「関守」の

いつの間にか主人公が追い詰められていく描写が印象的だった。

 

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