「若くて未熟なふたりがともに過ごしたどうしようもない時間」
を読書で追体験する。
その時間はとても脆く鬱屈としていて非常にしんどい。
人間の汚さや醜さを現代風にギュッと凝縮させたような
主人公の永田には終始辟易とさせられるが
ふとした瞬間に自分を重ね合わせてしまい
なおさらしんどくなる。
息をするのも忘れるような勢いで読み切ってしまった最後の40ページに
この駄目な主人公の屈折した純粋さと醜悪な自己愛が
溢れているように感じた。
現実では体験できないしんどさを求めて手にしたので
非常に期待通りの内容でした。
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