かわうそまんのひとりごと

ゆっくりのんびりていねいに。

【読書記録】バスタブで暮らす(四季大雅)

家族。社会。自分らしさ。生きづらさ。

社会から零れ落ちた主人公が大切な人を亡くしながら大切なことに気づき

バスタブの中の生活から脱出するまでの物語。

能楽の静と動を絡めた独特の世界観がより主人公の苦しみを引き立てていた。

とても大らかでパワフルな母がキーパーソンになっており

やはり「母は強し」ということでしょうか。

能面に隠れた母の顔が笑顔だったことが何よりの救いだった。