かわうそまんのひとりごと

ゆっくりのんびりていねいに。

【読書記録】天使蒙塵4(浅田次郎)

満州国が帝政に移行し、溥儀が即位の儀式に

史了と春児を従えて臨むところで物語は終了。

紫禁城を追われた溥儀が紆余曲折を経て新京に流れ着き、

傀儡とはいえ新たな国の帝位に就く物語は

なるほど確かに天使の蒙塵だった。

誰もが列席を拒んだ即位の儀式で溥儀に付き従ったのが

蒼穹の昴の主人公だった史了と春児だというのが非常に印象深い。

また、終章でかあさんによって語られる貧しい兄妹の物語は

蒼穹の昴シリーズを長く追いかけてきた身としては

胸を打つものがあった。

 

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